体験特集

国内最南端・五ヶ瀬ハイランドスキー場の営業廃止、地域観光の転機に

2026.07.08

五ヶ瀬ハイランドスキー場の営業廃止は、地域観光における大きな転機となっています。国内最南端のスキー場として、九州の冬季観光の象徴的な存在だったこの施設は、雪資源が限られる地域に貴重な観光資源を提供し、訪れる人々を通じて地域経済に貢献してきました。しかし、気候変動や降雪の不安定化、維持管理費の増大などによる厳しい環境変化が続く中、スキー場の営業を維持することが難しくなり、営業廃止が決定されました。

この決定は、地域の観光構造を見直す契機となります。これまでスキー場が担っていた「冬季依存型」の観光モデルから脱却し、通年型の観光資源を開発する必要があります。具体的には、山岳景観や星空、トレッキング、キャンプ、地元の食文化、農村体験など、雪以外の自然資源や文化を活用し、多様な訪問理由を提供することが求められます。これにより、冬に限らず年間を通じて観光客を呼び込む新しい仕組みを構築することが可能になります。

営業廃止による短期的な影響としては、宿泊業や飲食業、交通事業者への売上減少が懸念されます。特にスキー客をターゲットにしていた事業者は、代替需要を確保するための迅速な対応が必要です。しかし、この状況は地域の観光戦略を再構築する好機でもあります。地域の強みを季節ごとに活かし、自然体験や地元食材を活用した滞在型観光、教育旅行やワーケーションなどの新たな需要を開拓することで、観光の安定化を図ることができます。

重要なのは、地域全体を観光資源として再編集し、地域の魅力を再発見することです。五ヶ瀬のような山間地においては、大規模開発よりも、地形や気候、生活文化そのものを観光資源として活用する戦略が適しています。スキー場の営業廃止は一つの時代の終わりを意味しますが、その先には、通年型の観光へとシフトする新しい地域像を描く可能性があります。地域の事業者や住民が一体となり、地域の魅力を再定義することが、今後の成功の鍵となるでしょう。

出典:がくラボリング

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